13 3月, 2008

どうしてこんなことに 2

車に揺られてるあいだ、俺は越して来た頃を思い出した。

ある日、ウォーカーのうちに遊び行ってる間に、いつの間にか引っ越しが終わってた。

寝慣れたソファーとベッドが新しい家に会ったから、あぁ ここで今度は暮らすんだって すぐにわかった。

親父達はそれから、長い休みを取って毎日家の中を片付けてた。
親父がこんなに家にいることは滅多にないから、すごく楽しかった。

それなのにある日、急に親父と、それにかーちゃんまでも、俺を置いて出かけて行ったんだ。

俺は、追いかけなきゃ!!
って必死だった。

だって知らねー街だぜ? ここどこだよ??
散歩に出ても、俺は匂いリサーチに忙しくて、景色なんて見てなかったしよ。

俺は玄関の扉を一生懸命ガリガリしたんだ。でも、カギが掛かって開かない!

外で親父のバイクのエンジン音が聞こえる! 急がなきゃ!


ガリガリガリガリ  ガリガリカチャッ


カギが空いた! 探しに行こう!

どこ?どこ?どこ?

ウロウロしてると、婆ちゃんが心配して声かけてくれた。

「おうちかえんなさい?  道路危ないよ?」

なんとか話しを聞いてもらおうと、俺はたくさん話しかけたけど、俺の言葉は通じなかった。
犬の言葉は飼い主以外、なかなか通じないみたいだ。

俺は困ったけど、もう少し進んだ。

すると、制服を着たおまわりさんが俺を助けてくれた。
パトカーに俺を乗せて、きっと親父の仕事場に連れてってくれるんだと思った。

でも、着いた先はでっかい建物の警察署。

次から次におまわりさんが、俺に会いに来る。

裏庭に繋がれたけど、大声で呼ぶと誰か様子を見にきてくれる。
飯も出たし、水もくれた。後は親父達を待つだけだ。

そうして夜になると、やっぱり親父が俺を迎えに来てくれた。


きっと今日も迎えにきてくれる。心配ない。

車が停まった。着いたみたいだ。

人がいっぱいいて、みんな親切にしてくれた。
俺の写真を撮って、体型やら特徴やらを調べた。

俺は犬のたくさんいる、ガラス張りのコンクリート部屋に連れてかれた。
部屋はいくつかあって、ひとつの部屋に2、3匹の犬が入ってた。

みんな、人間に会うのが嬉しいみたいで、係の人を見ると一斉に吠えた。
俺もみんなと同じ部屋が良かったけど、一番端の部屋に一匹で入れられた。

きっとまた、親父が迎えに来てくれる。そう思って、俺はビシっと座って親父を待った。

1時間、2時間、3時間。

あたりはすっかり暗くなったのに、誰も迎えに来てくれない。

警察署と違って、係の人もなかなか来てくれない。

深夜になると、大きなトラックで建物が揺れるのが怖かった。

一睡もできないまま、夜が明けた。

それでも、誰も迎えにこない。



つづく



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3 件のコメント:

はなび母 さんのコメント...

私まで辛く悲しくなってきたじゃ~ないか・・・

黒尾 さんのコメント...

 前編・後編じゃなかったんですね……。
早く安心させて~。

匿名 さんのコメント...

グロック大丈夫??

心配だ〜・・・・・