04 9月, 2007

あきるの森の大冒険2 谷底

俺とウォーカーは野営地がある川を前に呆然としたんだ。

そこには、一度下ったら最期。二度と戻って来れないほどの断崖絶壁が足元に広がっていた。

一歩足を踏み外したら谷底に吸い込まれちまう。そんな恐ろしい場所に、ウォーカーは足をぶるぶるさせて縮こまっちまった。

俺は兄貴だ。びびる訳にはいかねぇ。

ヒザの震えを押さえながら、シッポだけは粋がって、奈落の底に一歩一歩進みだした。

いっぽ いっぽ・・・・・・

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